医療機器のエキスパートである臨床工学技士は、病院やクリニックで働いている方がほとんどです。しかし、臨床工学技士として医療現場で働いてきた経験は、病院内での治療業務以外にも活かせる場所がいくつかあります。
1つ目は治験業界です。
治験業界は新薬の開発を行う際に、薬の安全性を確かめる試験を行う業界です。一見臨床工学技士に活躍の場はなさそうに見えますが、治験コーディネーターとして採用されるケースがあります。
一般的には、病院などの医療機関で3年以上の実務経験があれば応募ができ、特に透析室業務の経験がある方は優遇される傾向にあるので、該当する方は是非詳細をチェックしてみましょう。
2つ目は、医療機器メーカーです。
医療機器のエキスパートである臨床工学技士は、医療機器メーカーでも重宝されます。これまで実践の場で培ってきた知識や経験をいかして、医療機器の営業サポートを行うポストを狙うことができます。
本格的な営業は専門の営業職がやってくれるので、医療機器の説明や取り扱いの指導を行うのが主な仕事となります。営業職と同様に、さまざまな現場へとアクティブに動き回るので、フットワークが軽い方に向いている仕事です。
もちろん病院内でも、自身の専門分野を確立できれば、その道のスペシャリストになり、後輩の教育の仕事や管理職の仕事につくことができるようになります。そのためには幅広い業務のなかから、自分にあった専門分野を選び認定試験などを取得する必要があります。